子ども特有の病気について

小児科特有の病気に、手足口病というのがあります。
これはウイルス性の感染症で乳幼児や幼児がかかりやすく、複数のウイルスから感染するため、何度もかかる場合があります。
その症状は掌や前腕、口の周りや足の裏に米粒ほどの水泡ができ、発熱を伴うこともあります。
水泡は1週間前後で消えますし、熱も長期間出ていることはありませんが、無菌性髄膜炎の約90%を占めるエンテロウイルスに感染した場合は重症化する恐れもあるため、子どもの体に水泡が現れたら早期受診を心がけましょう。

また、RSウイルス感染症も小児科特有の病気です。
1歳までに半数以上がかかり、2歳までには約100%感染すると言われています。
発熱と鼻水が数日続き、咳が次第にひどくなって呼吸困難を伴うこともあります。
この場合、細気管支炎や肺炎を起こす可能性もあり、特に心臓や肺に疾患がある子どもは重症化して生命に関わる可能性もあるため、RSウイルス感染症が疑われる場合は早めに受診して有効な治療を受けるようにしましょう。

乳幼児や幼児は自分の口や体に水泡ができたことも、咳がひどくなってもなかなかそのことを周囲に上手に伝えることができません。
そして、手足口病もRSウイルス感染症も1度完治しても再び感染してしまう病気です。
着替えやお風呂のときに掌や腕に水泡を見つけたり、普段とは違う咳をしていて徐々にひどくなる場合は、自己判断はせずに早急に小児科を受診することをおすすめします。